東方酔蝶華37&38話語り第3編 ~その他疑問編~
本記事は37&38話語り第3弾です。
第1編&第2編は以下のリンクからどうぞ。
ここでは個人的に気になる細かい謎についてちょこっと書いていきます。(内容によっては情報が足りず薄いことをご了承ください)
飯綱丸様の策略
ほんのちょい、降る雪に赤土を混ぜただけです。そこに他意はありません。
それに気づいた貴方や巫女、そして赤い雪に怯えてくれた人間達が勝手に動いてくれる。
願い事を叶えるなんて、簡単でしょ?
カッッッッッ……!
イケメン……!!!!!
やめて……
ほがらかに笑わないで……イケメン……顔が良い……
策略なんて固い言葉を使いましたが、言ってしまえばサプライズプレゼントです。
今回の紅雪、飯綱丸様がやったことは本当にただ赤い土を雪に混ぜただけ。
それだけで大勢の人間や妖怪を動かし、方々に利益をもたらしてみせました。
しかも皆が思った通りに動いただけなのに皆に利益が行き渡るという怖いくらい上手い話。
それってつまり飯綱丸様は人々がどう感じ、どう動くのかを正確に予測できるわけです。人々の不安が紅雪で煽れることは予想済み。
そんな人々を見て霊夢さんも巫女の立場から何かアクションが必要と考え、ちょうど千亦様と手を組んで市場を開くことになった……。
霊夢さんは巫女としての責任感があり、こういう人間の有事の際にはしっかり動く傾向にあることを飯綱丸様は理解していると思われます。(千亦様のことになると理解が足りないように感じますが)
この、一石を投じるだけで世界を動かす手腕は、紫や隠岐奈など幻想郷の賢者が取る手法として描かれてきました。一番分かりやすいのが鈴奈庵35話で示された「孤高の妖怪」の手法ですね。
こんな賢者クラスの理知的なお人でも勢力のトップじゃないなんて、天狗社会は一体どうなっているんでしょう。層が分厚すぎる。文ちゃん大丈夫そう?(飛び火)
なにか裏があるのか?
何故この時期を選んだのか?
何故紅雪を選んだのか?
本当に単なる贈り物のためだけにここまでのことをしたのか?
作中には一切描かれてないので分かりません。
個人的には第2編で述べたような理由から、本当にただの善意で紅雪を降らせたものと考えています。飯綱丸様本人も「他意はない」とわざわざ言っていますし、裏の計画とかはなさそう。
何故冬の時期? 何故雪? という問いも、実は虹龍洞前日譚として千亦様と飯綱丸様が初めて出会ったのが雪の降る日だった、みたいな記念日設定があるかもしれません。※妄想です
つまり妄想で物語を埋めなければ説明がつけられない疑問だと個人的には思います。二次創作の題材には最適ですね。
※飯綱丸様が善意なのは疑いませんが、善意であっても傍目から見てよからぬことを考えている可能性はあります。
「死は救済です。今日もまた新たに人々を救済できました。私は素晴らしいことをしました」みたいなパターンとか、善意ですが思考回路は社会一般的に悪です。
この辺は個人のさじ加減だと思いますが、「千亦殿!どうですか気に入っていただけましたか!(純粋)」もアリだし、
「これでまた千亦殿が私の元に来ていただけるのであれば恐悦至極です(ねっとり)(なんか怖い)(でも善意)」みたいな飯綱丸様もアリってことです。
好きに創作しましょう!
文ちゃんはどうなった?
文ちゃんは今回の話における例外枠です。得をするどころか愕然絶望顔に導かれて、事実を伏せた記事を書いた彼女ですが、何かお得なことがあったんでしょうか?
「私は私欲のために真実をかくすことが許せないのです(酔17話)」とまで言っていた文ちゃんの信念が破壊されたように見えましたが……
これは個人的想像にすぎませんが、射命丸文が里を混乱させる存在とならずに済んだことが文ちゃんにとっての得だったかもしれません。
闇雲に情報を暴いて人間達を混乱させるなど愚の骨頂(鈴32話・文ちゃん)
天狗の情報機関は悪戯に事実を曝いて話題を集める機関ではない(酔38話・飯綱丸様)
もし文ちゃんが見たままに真実を報じて、しかも害を生むならまさに愚の骨頂、馬鹿、愚か者。
過去の自分の発言がブーメランになって刺さるどころか鴉天狗の恥さらしになりかねません。
しかも今回、最初に人々の不安を抑えるように動いたのは文ちゃんです。初動と同じく秩序維持の姿勢を最後まで貫いただけと言えば、文ちゃんも損はしていない……のかも?
それにしても「あるがままの真実(特に悪意ある事件)を報道する信念」と「幻想郷の秩序の維持を重視する」射命丸文の2つの報道姿勢は折り合いが悪いですね。
今回曲げるしかなかったのは前者の信念=射命丸文個人の思想です。
報道機関所属の公的な立場の射命丸文からすればすべき仕事をしただけであり、やっぱり損してませんね。
つまり文ちゃんに用意された得とは「公的な立場の射命丸文」にとっての得だった、と考えられます。
報道機関所属の構成員が「所属機関の役割も分からない愚か者」にならずに済んでよかったね文ちゃん……良かったんですか?
本人も自分の新聞が幻想郷を揺るがす混乱の種になるのは嫌みたいなので、文ちゃん個人としても損せずに済んだ、んでしょうかね?
文ちゃんは誰を追って盗み聞きに至った?
千亦様を追ってきたのか?
飯綱丸様を追ってきたのか?
知らん!!作中のどこにも書いてない!!
で切り上げては味気ないので考えてみます。
市場を怪しむ文ちゃん
どちらを追ってきたか?という問いはどちらを怪しんだか?と言い換えられます。
文ちゃんの取材の面白い点として「紅雪を降らせた犯人に目星がついているのに、市場を張っていた」こと。
赤い雪が降った『直後』に『突発的』に『神社で市場が開かれた』
これは偶然とは思えないでしょ?
文ちゃんは紅雪と市場の関係を非常に怪しんでますね。
「偶然とは思えない」……つまり文ちゃんの推測は「紅雪を降らし、市場を開くことを一連の目的とした企みがある」ことなのではないか?
市場の主は千亦様、紅雪を降らせた犯人は『天狗』。
となれば文ちゃんの頭の中で浮かんでいた紅雪事件黒幕の最低人数は2人(千亦様+『天狗』)と考えられます。千亦様を犯人側ひいては主犯格として見なしてるかも。
……どっちを怪しんだか絞り込めてないじゃん!
というわけで次の思考ポイントは「文ちゃんが犯人の『天狗』を具体的に特定できていたか?」となります。特定できていない場合、怪しんでる千亦様を尾行したことで確定できますね。
ですがこの思考ポイントは判断が難しい。
文ちゃんが自分の推測しうる全ての情報を美宵ちゃんに話さず、一部伏せていることも考えられるからです。
実際38話冒頭で意図的に情報を伏せている文ちゃんが描写されていますからね。
そして文ちゃんが一部伏せた情報の中に「『天狗』の正体は飯綱丸様」が含まれているかもしれない。
千亦様を軸とした取材?
これでは考える者のサジ加減一つで結果が変わってしまいます。
そこで思考の柱としたい点が、文ちゃんは『天狗』と千亦様のグルを疑っているらしいこと。
そして紅雪が人為的に起こされたとニラみながらも、市場に潜入していたこと。しかも文ちゃん&美宵ちゃんの2人体勢で。
想像になりますが、文ちゃんは千亦様の調査を軸とした取材を行っていたのではないでしょうか? 表立って動いてるのが千亦様ですし。
実を言うと赤い雪を降らせた犯人に目星がついているの(酔38話)
「目星がつく」、意味は「見当がつく。目当ての人物が決まること」(デジタル大辞泉)
「見当がつく」、意味は「はっきりしていない事柄について大体の予想をすること。見込み」(デジタル大辞泉)
言葉の意味から考えると、文ちゃんは『天狗』の正体を確定できていないが、およそ想像はついているくらいの状態です。確信度80%で飯綱丸様だなーくらいでしょうか。
およそ想像をつけるに至った鍵こそ千亦様だと考えられます。
すでに述べた通り、文ちゃんの推測では『天狗』と千亦様がグルですから、協力者の『天狗』は千亦様の交流関係から選ばれたと予想が立てられます。
そして飯綱丸様と千亦様は東方虹龍洞にてアビリティカード流通の協力関係にあり、千亦様の交流関係の中で天狗は飯綱丸様だけ。
だからおそらく飯綱丸様が紅雪を降らせた、と文ちゃんは予想できた。
逆に言うと千亦様を軸に予想を突き詰めていったため、飯綱丸様だと確信はできていないのです。目星止まり。
(千亦様と飯綱丸様は虹龍洞の件で裏切り合って縁が切れていたこともあり、二人の協力関係を確信できなかったのかもね)
話が長くなりましたが、文ちゃんは誰を追ったのか?の結論は「千亦様を追った」となります。文ちゃん目線で確定黒が千亦様だけなので。
動向がはっきり分かるグルの片割れですから尾行もしやすかったことでしょう。
余談:なぜ赤土を見かけただけで犯人は天狗?
妖怪の山に大量の赤土が持ちこまれていただけで犯人は天狗と推測する文ちゃん、判断が早い。早すぎるまでないか??
今回の考察では「文ちゃんは千亦様の交流関係から『天狗』の正体を予測した」と述べました。が、千亦様と交流関係を持ち、妖怪の山を拠点にする勢力なんて守矢神社、河童、山童とたくさんあります。
なぜ種族天狗を犯人にしぼったか?
おそらく土の置き場所が天狗の縄張り内だったからです。
天狗が捨てたとは言えこの辺りは天狗の領分です。天狗の中に犯人がいる可能性が高く、慎重に調査をしていたところです(酔24話)
このセリフと同じ思考の流れで天狗を犯人と思ったと考えると筋が通ります。
それに、大量の赤土が持ちこまれていたシーンの回想では作業員などの姿は見当たりませんから、土だけ見かけて犯人を天狗と思ったはず。
それなら「赤土を見かけた場所が天狗以外入れない場所」であったと推定すると話が綺麗にまとまると思いました。
赤土を運んだのは誰だった?
これも知りませんが、考えてみましょう。
考えられる箇所と言えば「持ちこまれた赤土がどこ産なのか」と「それを運べる存在は誰か」の2点ですね。
そのためにまず赤土とは何か調べたところ、日本大百科全書(ニッポニカ)にて、大きく2つの意味がある事が判明。
①関東ローム層で代表される日本の火山灰の分布地域で、地表の黒土の下にある褐色の土層。
②西南日本とくに、東海、中国、北九州、沖縄などに分布する赤色土や黄色土は、火山灰地帯のいわゆる赤土よりも赤みが強く、亜熱帯気候下長期間を経て生成した土壌
要は産出場所と成分の違いなわけですが、ここで注目するのは関東ローム層。
小学校で習った気がするこちら、関東平野に分布する火山灰土です。
火山と聞いてぴんとくる方もいるかも。妖怪の山は元々神話上の八ヶ岳であり、そして活火山なのです。
妖怪の山は、千年ほど昔に大噴火したのを最後に最近は大人しいが、れっきとした荒ぶる火山である。(東方求聞口授 173ページ)
活火山ということは噴火するわけですから、火山灰が降り積もった土壌が妖怪の山山麓に形成されていても全く不思議ではありません。
すると、赤土の産出場所は「妖怪の山地下」という可能性が浮上するのです。
この大天狗様、また山に穴開けてる……(想像)
まさか関東平野や亜熱帯気候から土を取り寄せたりしないでしょう……多分。飯綱丸様のことなので油断できませんが。
とにかく妖怪の山地下から掘り出したと考えた方が自然に思います。
これに連動して「誰が運んだのか」で浮かび上がる人物が百々世ちゃんです。
今回の飯綱丸様は千亦様に贈り物をしに来ただけの私人と思っているので、公的な天狗の部下は使ってないと考えています。(部下の私的濫用ダメ!)
であれば飯綱丸様は親友にして天狗社会と無関係の百々世ちゃんに、赤土の採掘と運搬を頼むかもしれません。
百々世ちゃんは掘るのが得意ですし配役にもぴったり。
予想外に結構しっくり来ました。原作者の人そこまで考えてない……?
それこそ知りません!!
長くなりましたが、これにて終わりとなります。
今回の話が酔蝶華6巻で巻頭収録されるんですね……おそらく文ちゃん表紙の巻で。
文ちゃん強く生きて。でもとりあえず一回静養した方が良いんじゃないかな!
東方酔蝶華37&38話語り第2編 ~飯綱丸様と千亦様編~
本記事は酔蝶華37&38話語り第2弾となります。
第1編&第3編はこちらから閲覧できます。よろしければどうぞ。
飯綱丸様と千亦様
主に文ちゃんの心をお騒がせした飯綱丸様。その目的は千亦様に市場を開かせてあげる、というもの。紅雪はそのための私的な贈り物なのでした。
えええーーーっ本気?
一人のために幻想郷全部巻き込む? この人なんなの!?
おいおい復縁ですか…?とか、千亦様が飯綱丸様をお前呼びするの良いな…とか、二人の態度に温度差あるの最高…とか、いろいろ思ってました。
ゲヘゲヘ笑ってるうちに考えがまとまったので書き残しておきます。
酔37、38話タイトルの意味
かつて裏切り合った相手の願いを叶えるプレゼントと聞けば素敵なお話なのですが少し待ったをかけたい。
酔37、38話タイトル「商人と酔いどれは直ぐには立たぬ」に怪しさを感じるのです。酔いどれは酔っぱらいを意味します。酒呑みってことですね。
こちらのタイトルは既存の慣用句をいじったものと思われ、元はおそらく「人と屏風はすぐには立たず」。(※「人」は「商人」とする説もあります)
「人と屏風はすぐには立たず」、意味は「屏風は曲げないと立てないように、人も自分の意思を曲げていかなければ世渡りできない」というものです。
射命丸文のことじゃん!
初めて意味を知ったときビックリしました。タイトルの時点で文ちゃんの未来は暗示されていたんですね。
話が逸れましたが、ここで気になるのは「商人」の単語。千亦様は一般的に市場の神とされていますが、東方虹龍洞では典ちゃんが商売の神とも紹介しています。
もしタイトルの「商人」が千亦様を指すのだとしたら、千亦様も作中でなにか自分の意思を曲げたと解釈できるのです。
市場が開ければ満足したらしいと言われていたのに、意思を曲げることなんてあったか?
そんな疑問を次で考えていきます。
天弓千亦の望む市場
仕組まれた非日常をどう捉えるか
神社で市場を開けるようにと紅雪を人為的に起こした飯綱丸様。と、その紅雪に乗っかった千亦様。
彼女にとって市場を開く条件とはなんでしょうか?
虹じゃなくても珍しい何かが起きていれば、市は開けるの。(虹龍洞咲夜アナザーED)
どんな理由であれ特別な事が起こったら、日常と違う事をしてハレとケを分ける必要があるのです(酔37話)
珍しいことが起きていれば良いらしいです。
では市場を開ける「珍しいこと」とは具体的に何か?
実際に千亦様が市場を開いた/開こうとした事例は東方虹龍洞にて様々に確認できます。(EDの内容を含むので一部ぼかします)
【市場サンプル】
★月虹市場:虹が出たとき
★早苗アナザーED:ぶっ飛んでる祭りを開き、その傍らで市場を開催
★咲夜アナザーED:紅魔館を別の色に塗り替えて市場を開く
【他に市場を開ける事例サンプル】
★隕石が落ちた
★火山が噴火した
こうして見ると市場を開ける条件「非日常」とは珍しいことが「起きる」だけでなく、「起こす」のもOKらしいですね。
上記サンプル5つから見えてくる傾向として、「起きる非日常自然現象」と「起こす非日常イベント」は千亦様的にOK。
では紅雪は?
これはいわゆる意図的な自然現象(一行矛盾)=「起こす非日常自然現象」と言えます。サンプルにはなかったパターン。
千亦様は紅雪を「やはりお前の仕業だったのね」と言っており、飯綱丸様の企みだと予想がついていた様子。
飯綱丸様らしさを感じる点があったのでしょうか?
Q:意図的な自然現象は市場の開催条件として認められるのでしょうか?
A:実際に市場が開かれましたよ
そうなんですが、千亦様は紅雪が降った後、こうも言っています。
市場を開かないといけない(酔38話)
逆に市場を開かないと赤い雪が降ると言った非日常は穢れとなって人々に降りかからんとするかもしれません(酔37話)
「開かないといけない」…義務的な言い回しです。
個人的に市場を開きたい思いとは別に、市場が人々を守ることにも繋がるため、開催したとも取れるわけです。
結局のところ、市場が開かれた事実がある以上、意図的な自然現象でも市場開催に値します。「どんな理由であれ特別な事が起こった」んですから。
ですがその市場開催には必要性に迫られた、「義務」の側面が少なからずあったのです。
かねてから神社で市場を開く事が市場復活の近道だとおっしゃってましたので……
私からの贈り物に気付いて頂けて何よりだ願い事を叶えるなんて簡単でしょ?(ここ好き) (酔38話)
飯綱丸様は得意げにそう言いました(好き)が、この「紅雪市場」とも呼べる市場は千亦様の願いそのものだったのでしょうか?
確かにお陰で神社で市場が開かれました
千亦様はこう言いましたが、お礼は述べませんでしたね。しかも苦笑しながら。
個人的に、千亦様は紅雪市場に不満があったと思っています。
初見で読んだ当初、虹龍洞での裏切り合いが尾を引いているため、千亦様はぎこちない態度を取っているものと思っていました。
が、それに加えて今回の紅雪を降らせるお膳立てが気に入らなかったのかも。
価値観の相違?
紅雪市場を気に入らない千亦様、と仮定した際、ヒントになりそうな東方虹龍洞の5面&6面のステージタイトルを引用します。
5面(ステージボス:飯綱丸様)「大空は誰の物なのか」
6面(ステージボス:千亦様)「誰の物でもない夜空」
好き。この対応してる感たまらんです。
5面タイトルは空に所有者が存在する前提の問いである一方、6面は所有者などいない、空は無主の空間だと主張しているのです。
有主と無主。この根っこからの食い違いがめぐちまの相容れなさを演出しているのかな~と思っていました。もしかしたら本当にそうなのかも。
飯綱丸様はただの雪を赤く着色して「私からの贈り物」に仕立てました。
この行為って、無主の空間である空を私物と見なしてる行為に他ならない、と考えられます。大空は誰の物なのか?=飯綱丸様(私)の物と暗に言っているわけです。
「星空を操る程度の能力」を持つ大天狗様はスケールが違うなあ。
でも自然現象に手を付ける行為を千亦様は良く思ってないのでは……?
結論。紅雪市場は確かに「神社で市場を開催する」形は完璧に叶えられたが、その市場開催までの過程は千亦様の望み通りではなかった。
過程は気に入らないが、非日常が起きたからには市場を開いて人々を守る義務があるため開いた。
かねてからの願いそのものは叶えられたため、その点については満足している。
こんな推測ができます。
千亦様が「飯綱丸の仕業」と悟ったのも、空に手を付ける行為に大天狗の面影を見たのかもしれませんね。
飯綱丸様の「贈り物」の真意
飯綱丸様の贈り物が実は千亦様の価値観を踏みつけにしていた、という締め方を上でしました。しかしこれでは偏向報道じみている!
贈り物は善意だったのか?
悪意だったのか?
ここについても考えておきたいですね。(悪意だったら相当悪趣味)
霊夢さんの発言から考える
結論から言うと、100%善意だったと思います。
その根拠として酔38話での霊夢さんのセリフがあります。
赤い雪は自然現象だったと言うこと
特に妖気も感じられず、何の悪意も感じられない
この「何の悪意も感じられない」のセリフが大きな説得力を有していると考えています。
何よりも、博麗の巫女である博麗霊夢が「悪意はない」と断定しているのです。
ちゃんと人心の不安を除くために巫女が動いた=幻想郷の調停者として動いたうえで、この発言をしている。
ここには強烈なメッセージ性があります。
異変解決者となった博麗霊夢の勘は非常にいい。これは東方Projectの大原則なわけで、その彼女が「妖気なし・悪意なし」と断じたならそれが正解なのです。
酔38話は実態が分からない・断定できないトピックが多いと感じています。
上記セリフは物語の骨格をはっきりさせて理解を助けるための……、つまり「こう読んでくださいね」という読者向けのセリフではないでしょうか。
いやしかし、善意100%で動いても価値観がすれ違ってるのはこれぞめぐちま!と思いつつも悲しいです。
飯綱丸様は千亦様のかねてからの願いをちゃんと覚えててくれたんですよね。そして願いを叶えようとしてくれた。それなのに、ってところが悲哀を感じます。
でも飯綱丸様の善意は本物だったと感じたので千亦様は不満を言えなかったと思います。
嬉しくない贈り物をもらっても、喜ばせようと思って贈ってくれた本人の前で、無下にできませんよね。
(千亦様が飯綱丸様の前で初めて笑うのが「願い事を叶えるなんて簡単でしょ?」の後なのもあります)
その結果が「だけど少し派手すぎじゃないですか?」となり、「異変混じりの自然現象」=「空を私物化して弄る行為」に対するマイルドな苦言として現れた……なんて妄想しちゃいます。
個人的結論
突如降った紅雪は仕組まれたもの!
犯人は飯綱丸龍!
その目的は天弓千亦の願いを叶えるあげるためだった!(ガチ善意)
これが物語の真相なのかなと思います。ストーリー構造は酔23&24話隠岐奈テレワーク回と似ていますね。
2行目までだと確かに怪しすぎて文ちゃんが調べたくなる気持ちも分かるかも。
だからこそ飯綱丸様は本気の善意であると強調して、明るくオチをつける必要があったのではないでしょうか。
射命丸文空振り案件としても隠岐奈回にそっくりですが、なんで文ちゃんはこんな精神ボコボコにされてるの……。
酔37&38話は飯綱丸様の善意でも千亦様には「ちょっとズレてるんだけど……」と思われてるかもしれないのが面白いところですね。
それはともかく誰か文ちゃんを慰めてあげて。
残りは余談編! その他細かい疑問についてちょこっと書いてます↓
東方酔蝶華37&38話語り第1編 ~飯綱丸様と射命丸文編~
こんにちは。酔蝶華37&38話、凄まじかったですね。
射命丸文はどこに向かっていくのでしょう……彼女に幸多からんことを願うばかりです。
すでにふせったーやTwitterでバカスカと喋りまくった内容ですが、今一度自分の考えをまとめておこうと思います。(自分の備忘録も兼ねてるので)
※あまりに長くなった結果、いくつか記事を分けることに。まさかこんな……
他の話題は以下のリンクから閲覧できますので、よろしくお願いします。
本記事では(1)作中時系列の整理、(2)飯綱丸様と射命丸文について自分なりに書いていこうと思います。
(1)作中時系列の整理
(2)にも絡んでくるので先に事実整理をします。
「ーーー」は日付の変わり目、()内は作中で明示されていませんが予想できる事柄です。
(妖怪の山に大量の赤土が持ちこまれる)
↓
[夜](文ちゃんが赤土を目撃?※1)
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↓
[昼?]謎の紅雪が幻想郷全域で降った
↓
文々。新聞発行、紅雪は自然現象の可能性が高いと報道
↓
[夜]鯢呑亭にも新聞記事が出回る
(文ちゃんが赤土を目撃?※2)
ーーーーーーーーーー
↓
[昼]翌日、博麗神社で市場開催
文ちゃん&美宵ちゃんが市場へ潜入取材
↓
[夜]鯢呑亭にて文ちゃんが美宵ちゃんと会話。取材内容確認
ーーーーーーーーーー
↓
[昼]千亦様、妖怪の山高地へ。飯綱丸様と邂逅
二人の会話。盗み聞きしていた文ちゃんが愕然
↓
[夜?]紅雪は赤土によるもの・自然現象とする文々。新聞が発行。里に流通
(※1、※2は時系列が確定できないため、2ヶ所示しています。※1は雪に混ぜる前の赤土を見つけた想定、※2は雪に混ぜたけど余った赤土を見つけた想定)
ちょっとは分かりやすくなったでしょうか。
個人的気になりポイント ─不安の鎮め方─
文ちゃんの紅雪第一報
『幻想郷全域に紅雪。吉凶如何に』という見出しと共に、赤い雪は珍しい自然現象の可能性が高いとの記事を書いています。「可能性が高い」という言い方なので断定していません。
38話にてこの記事は世論誘導記事だったことが判明します。作中のセリフからして、世論を誘導した理由は「紅雪に人為的な匂いを感じたから」でしょう。
そして自然を操るだなんて、人ならざる者の仕業に違いない。その疑いも記事に含めると「得体の知れない人外の思惑+赤い雪」のダブル不安を人々に与えてしまいます。
それを防ぐため「自然現象の可能性が高い」と報道し「赤い雪」の不安のみに留めた、と考えられます。
となると文ちゃんが持ちこまれた赤土の存在に気付いたのは※1の時点と考えた方が自然かもしれませんね。
博麗神社での市場開催
文ちゃんの報道は人々の不安を赤い雪にのみ結びつけましたが、これでは不十分でした。
見出しにある通り、珍しい紅雪は『吉凶如何に』なのです。その珍しい雪が意味するところまで文ちゃんは記事内でフォローしていないわけですね。
そこを補ったのが霊夢さんと千亦様による市場開催だったのです。市場というお祭りごとを開催することで紅雪をめでたいものに変えました。
突如降った紅雪は文ちゃんの報道と霊夢さん&千亦様の市場開催によって「縁起の良い自然現象」となり人々に受け入れられたのです。
……自然現象?
(2)飯綱丸様と射命丸文
紅雪は飯綱丸様が引き起こした人為的現象でした。
千亦様と飯綱丸様の会話を聞いていた文ちゃんはまたとない事実を掴んだわけですが、結局飯綱丸様のことを伏せた記事を出して終わってしまいました。
文ちゃんが折れた原因は間違いなく飯綱丸様の言葉にあるわけですが、一体何に文ちゃんは愕然とし、絶望したのか?
文ちゃんの新聞観
先に示しておきたいのが、射命丸文というキャラクターが新聞をどう書くことにこだわっているかです。
彼女は真実を追求することを第一としています。
そして基本的に、新聞で誰かを傷つけたいとは思っていません。
酔17話で命蓮寺を悪しように書いてたじゃん!というツッコミが入るかもしれませんが、あれは意図的に貶めてやろうとしたわけではありません。
彼女なりに本気で真相を掴み、かの寺の悪事(思いこみ)を白日に晒そうという使命感・勘違いがもたらした結果です。(それはそれでタチが悪いんですけど)
この誰かを傷つけたくないというのは結構彼女の根っこに近しい価値観のようです。
花映塚では新聞を書くことで事実が変わり、混乱を生むのだと映姫様に説教され、自分で真面目に考え直しています。
文果真報では自分の記事が月の民の幻想郷乗っ取り計画に利用されていると知り、週刊誌を発禁に。しかも客観的に見て捏造甚だしい記事を書いてしまい、新聞記者の本分と相反することに苦悩していました。
悪意のない嘘と混乱を撒くことはあれど、本人的には「清く正しい」新聞と新聞記者でありたいのが射命丸文ちゃんなのです。
そして意外かもしれませんが幻想郷が大好きで、平和を願っているんです。
文果真報を読んでね。
「悪事を知らしめるのは我々ブン屋の使命」(酔17話)なんて言ってますし、その記者活動にはかなりの正義感も含まれていそう。
実際、鈴奈庵などでは人間の混乱を鎮める方向で記事を書く姿が目立ちます。
「世界滅亡の噂に惑わされるな」と警告のつもりで新聞を出したり(鈴35話)、「私の新聞は公正さが売り」、「わざと事実を伏せることはよくありますがそれは混乱を防ぐ為にしている事」(鈴39話)と独り言を言ってたりします。
酔38話にて自分の取材活動が内部告発となることを分かったうえで取材をいつになく真面目顔(文ちゃんは感情が顔にモロに出るので緊張してると顔も固い。かわいい!)で行っています。
この時彼女を動かしているのは悪を暴くジャーナリズム──正義と使命なのだと思います。
逆に言うと、自分の側に正義と使命が存在しないことを突きつけられれば、文ちゃんは止まってしまうのです。
それが文果真報であり、今回の酔38話なのです。えげつなさは今回が上です。
飯綱丸様の言葉
飯綱丸様が千亦様に向けていた言葉によって愕然絶望した文ちゃん。
上記の新聞観とあわせて考えれば、飯綱丸様の言葉が文ちゃんから正義と使命を剥奪した、と言えそうですね。
具体的にどのセリフが?と聞かれればほぼ全部なわけなんですが……。2項目に分けて見ていきましょう。
紅雪に対する人々の動向を知っている?
そもそもだ。赤い雪は珍しい自然現象だったんだ。その事実によって里の人間の不安は半分取り除かれた。
博麗神社は市場を開いて人間の不安を完全に取り除いた。
まずはこのセリフ。
「(1)個人的気になりポイント ─不安の鎮め方─」の項目で書いたような、まんま紅雪の不安を取り除く過程を話しています。
面白いのは「『紅雪=自然現象』の事実が広まる→神社での市場開催」の流れを把握していることです。
作中において『紅雪=自然現象』の事実を広めたのは文々。新聞以外に存在しないのに、飯綱丸様はご存じ。
つまり、「文々。新聞が紅雪を報道したこと」、「その報道姿勢は自然現象の可能性を述べることで里人の不安を抑えるもの」だったと、飯綱丸様は把握してるんですね。
文ちゃん! 新聞読まれてるよ!
神社での市場開催も把握されていますが、これは飯綱丸様の目的に絡むので動向を注視するのは当然でしょう。
やはり大きいのは、飯綱丸様が射命丸文の報道内容を知っていたってことですね。
もちろん、他の天狗も似たことを報道した可能性はありますが、読者側から推測できるのは射命丸文について話していることのみです。なので今回は断定的に書かせていただきます。
それを「そもそもだ」と言って初めに示してしまうのはなかなか激しい攻撃。裏で聞いていた文ちゃんは「え」と思ったかもしれませんね。
報道は幻想郷に秩序をもたらさない?
そして貴方も得をした。それらの現実を全て捨てて、赤い雪は天狗の仕業だとする報道をして何の意味がある?
安定した幻想郷を再び混乱に陥れるだけの報道に、何の意味があるんだ?
次にこのセリフ。
こちらも文ちゃんにクリティカルヒットする内容です。文ちゃんの新聞観に思いっきりぶっ刺さるからです。
すでに述べたように、文ちゃんは里人の不安を和らげるために世論誘導記事を書きました。その目的はひとえに「人間の不安と混乱を抑えること」にあります。
幻想郷大好きな文ちゃんはこんなセリフを残しています。
幻想郷の存続、保守を声高に訴えた誇張記事の所為で、結果それが月の民に利用され、幻想郷を危機に晒してしまう事態が来てしまうなんて、洒落にもならないだろう(東方文果真報 顛末書)
文ちゃんの思考が暴走気味の文果真報において保守に傾くのですから相当に幻想郷が好き。
自分の報道で混乱や害を振り撒くことを文ちゃんは望んでいないんですね。(現実はさておき)
そこで、飯綱丸様のセリフなのです。
「安定した幻想郷を再び混乱に陥れるだけの報道に、何の意味があるんだ?」
射命丸文は人間の混乱を防ぎ、秩序をもたらす記事を書く傾向にあります。そして今回の内部告発は正義感・使命感に駆られた結果やるつもりでした。
なのに「真実を暴く者がかえって悪になる。真実を暴く者に正義はない」と飯綱丸様はご丁寧に示したわけです。
射命丸文に正義はない。むしろ報道するなら悪。
そして「心躍る悪人」も不在のため、「内部告発=悪事を知らしめる」使命もなくなる。
内部告発:組織内の人間が公益保護を目的として、所属組織の悪事や不正を外部へ周知させること
悪事も不正もないし、みんなすでに得をしてるのだから公益保護にもならない。それでも報道するならそいつは馬鹿で愚か者なんです。
射命丸文、八方塞がり!
精神的逃げ場のない文ちゃん
文果真報の件より今回の方が凶悪で救いがないのは、文ちゃんに精神的逃げ場がないことです。
天狗の報道機関は悪戯に事実を曝いて話題を集める機関ではない。
幻想郷の為になる公共性の高い機関だ。
私の部下に、それが分からぬ愚か者などいないさ。
飯綱丸様は文ちゃんが紅雪事件でも「秩序を守る」動きを初動でしたことを知っています。そこで文ちゃんの姿勢を見極めたうえで、この言葉を選んだかもしれないのです。
自分の役割を理解して動けるお前だから、きっと期待通り「幻想郷の為」になる働きを最後までするだろう、みたいな。
「報道機関の一員としての役割+文ちゃん個人の幻想郷愛」の両面から射命丸文の納得を引き出した可能性があるのです。
もしそうなら、天狗としてあるべき姿を示すと同時に射命丸文の精神・やり方にも寄り添って諭してきた……と妄想できちゃうのです。(だとすると飯綱丸様と文ちゃん⇔文ちゃんと霊夢さんの構図が非常に似通うんですよね。ここは願望が濃すぎますが)
そしてこの点が文果の一件より凶悪な理由です。
★個人としても組織人としても自分の意思を曲げざるを得なかった。
★自分の意思を曲げることに完全に納得させられてしまった。
★自分が直に目撃して知り得た事実なのに、嘘を報じざるを得なくなった。
かわいそう……。
かわいそう!
文果の一件でもそりゃへこんだでしょうが、逃げ道があったんです。
「月の民に利用されてる」事実はヘカ様からの又聞きだったのが一番大きい。人から聞いた分、実感が薄いですからね。
もしかしたら、この正義感の強い私がこんな捏造の記事を書いてしまったのも、月の民の何らかの能力かもしれない。きっとそうだ、そうに違いない。(東方文果真報 顛末書)
正義感が強いと自称してる文ちゃんかわいい。実際そうだと思います
だからこんな責任転嫁をして精神安定ムーブが取れる。私もそうかもしれないが月の民がもっと悪いのでは?ってことですね。
酔38話はそうはいきませんよ!
文ちゃんが自由に取材したうえでそれが丸ごと幻想郷の害に転落するところでしたし、そう仕向けたご本人から直接事の顛末を盗み聞くことになり、自分の非を納得させられ、直接見聞きした真実を報道するポリシーすら曲げるはめになった。
100%私が悪いです状態なんですよね文ちゃん。
日頃から正義や使命に燃えて新聞書いてる子にとって、それはあまりにも辛い。
しかも飯綱丸龍から天狗社会の圧力を受けた、というより、単純に自分の非を思い知らされたことが愕然顔の本質に思えます。
要は、飯綱丸様の地位ではなく、その実力にふつーに敗北したわけです。飯綱丸龍という個人に敗北した。敗北原因は自分自身の行動と信念というオマケつき。
社会VS個人の図で敗北したならまだ文ちゃんにも心のやり場があるだろうに!
しかもしかも、今回の飯綱丸様は「贈り物がしたい」という私欲で動きましたが、どこにも迷惑かけてません。むしろ幻想郷に利益を振り撒いている。
射命丸文が個人として取材に赴き、ありのままを伝えれば幻想郷に害を与えかけたのとは大違い。
私欲を完璧に叶えた飯綱丸様と私欲を抑えるしかなかった文ちゃん。
もうやめたげてよ!
飯綱丸様は文ちゃんに気付いていたのか?
気づいてるでしょのスタンスで書いてきましたが、実際のところ不明です。
ただ、千亦様に向けているはずの言葉の数々が射命丸文にガン刺さりしていることはご理解いただけるかと思います。
それに文ちゃん目線から見ればどちらでも大差ありません。
文ちゃんが飯綱丸様の言葉に愕然とした事実=文ちゃんは言葉を自分事として受け取ったことは揺るがないからです。
事実はどうであれ、自分に向けられた言葉と思ったことが文ちゃんにとっての真実なんですから。
飯綱丸様目線はどうなんだよ!
断定できません。気づいてた方がオタクライフに彩りが増えるのでそっちが嬉しいですけど。
仮説を立てるとすれば、飯綱丸様が文々。新聞の紅雪報道を把握してたことは事実であり、当然文がこの件を嗅ぎ回るかもと想像つくでしょう。
飯綱丸様の大仕掛け気質&リスク管理能力を信じるなら、文ちゃんが聞いていたときに備えて文ちゃん向けのメッセージを仕込んでおいた…かもしれません。
つまり飯綱丸様も文ちゃんが自分の仕業に気づいている可能性を考え、その辺に隠れて聞いていても対応できる話し方をしたと推測できます。
その結果がなんとも判断つかないあの態度かもしれませんね。
他記事に続く! 次は飯綱丸様&千亦様編です!↓
【あやれいむ萌え語り】霊夢さんは何故文ちゃんと会ったのか【東方酔蝶華8~10話】
こんにちはKオスです。久しぶりにここを使った。
酔蝶華あやれいむ回……!!!の、フィルター全開解釈
もう、この3つの話が好きすぎて。こんなクソデカ萌え成分をオタクはどうやって熱処理したんですか?
長くなりそうなのでさっさと本題に移ります。
今回言いたいことはつまり、
霊夢さんは文ちゃんを頼りたかったのでは
文ちゃんは霊夢さんのために行動したのでは
ってことです。
そんな萌え語りになっていますので、よろしくお願いします。
※今回話題にする全3話は東方酔蝶華2巻にてもれなく全話読めます。やったね! 読もう!
1.「妖怪から人間を守るため」とする霊夢さんの心理
まずは8話のあらすじから。
文ちゃんが鯨呑亭の客連続失踪について調査すると新聞で公言し、情報提供を募る。
失踪事件の犯人は鯨呑亭の看板娘・美宵と知る霊夢さんは、その情報を文ちゃんに報告することを決める。
それに待ったをかける魔理ちゃん。「美宵は妖怪」と新聞に書かれれば、美宵ちゃんは人里に居場所がなくなってしまうだろう。
しかし霊夢さんは反対を押し切り、文ちゃんと会うことを決める。
何故なら霊夢さんの……つまり博麗の巫女の役割は「妖怪から人間を守ること」だから。
霊夢さん「人間に害を為す妖怪が里に居るってハッキリ周知されないと、手を出すのも難しいからね」
ここでの霊夢さんの理屈は
「『妖怪(美宵ちゃん)の退治』を最終目標とし、その障害となる周囲の人間の意識を変えさせよう」
というものです。
周囲の人間の意識を変えさせるために文ちゃんに情報を渡し、新聞にしてもらう
=霊夢さんは人里における文ちゃんの新聞の影響力をある程度評価しているともとれるわけで、そういう意味でのあやれいむポイントも高い。
それは置いておいて、このシーンで大事なのは霊夢さんの思考プロセスです。
A:①「美宵ちゃんは妖怪」と知る→②退治
ではなく
B:①「美宵ちゃんは妖怪」と知る→②里の人間にもそれを周知させる→③退治
となっている点。②が挟まっている。
そして②の達成手段として文ちゃんとの接触を図った点です。
霊夢さん自らが伝えて回れば良いんでないのー?と感じなくもないのですが、霊夢さんなりの理屈はちゃんとあるわけです。ここ、重要。
そして時は流れて梅酒まつりの日当日、文ちゃんと霊夢さんは逢うことになります。(すごくデートに見える)
2.9話の文ちゃんと霊夢さん
イチャイチャしていて可愛いあやれいむ…という意味でも神回のこちら。すごいあやれいむ力を感じる。可愛いってことだけで喋りたくなります。我慢です。
その可愛さと同時並行してとんでもない会話が繰り広げられています。
妖怪(美宵ちゃん)退治の前準備として文ちゃんを呼び出した、という前振りなんですから当たり前ではありますが。
ここからは漫画を1コマずつ追いながら話していきたいと思います。
霊夢さんは手始めに「失踪事件の真犯人=鯨呑亭の看板娘である妖怪の奥野田美宵」という情報を文ちゃんに伝えます。
その決定的と言える情報を得ながらも、3巻収録の幽霊事件の時とは見まごうような裏取りを開始する文ちゃん。「客に手を出すメリットは?」「なぜ美宵を妖怪と思ったのか?」と霊夢さんに質問をぶつけます。
特に「なぜ美宵を妖怪と思ったのか?」に対して霊夢さんの用意した答えは、実にシンプルでした。
霊夢さん「見たし聞いたからよ。本人から」
この前後で文ちゃんの雰囲気ががらりと変わります。ぜひ確認してほしいですが、組んでいた足をほどき、ニヤケ面は鳴りを潜めて一気に顔を引き締めます。
文ちゃん「……何ですって? 本人から聞いた?」
霊夢さん「だから間違いは無い。まあ本人は人間に危害を与えるつもりは無いって言ってたけど」
文脈的に自分が伝えた情報の正確性を補強しつつ、美宵ちゃんの肩も持っている感じでしょうか。
しかしここで「腑に落ちない」とバッサリ切り捨てるのが射命丸文。
文ちゃん「本当に妖怪だと判っているなら私みたいな妖怪(なかま)に報告しないで退治しちゃえば良いじゃないですか。それをやらない理由は何なのです?」
う、うわ~!!!!!
おま、OMAE~~~~!!!!!
クリティカルクエスチョンすぎる~~~~~~!!!!!
しかし、そうなのです。文ちゃんからすればこれは当然の反応。
文ちゃんは事件の真相を探っていました。いわば事件を解く『鍵』を見つけるための前段階……『手がかり』を集める段階でした。
ところが霊夢さんが持ってきた情報は『犯人=美宵』という『鍵』そのもの。しかもその『鍵』自体を当の犯人からもらったと言うんですから、文ちゃんは黙ってられません。
「私を頼る意味ある?」となるのは当然です。
3.霊夢さんの真意?
ですが、まだです。霊夢さんの考える理屈はまだ崩れていません。
①「美宵ちゃんは妖怪」と知る→②里の人間にもそれを周知させる→③退治
「私は②の達成手段として文を頼りたいの」と説明できればOKなんですよね。元々そのつもりだったんですから。本来なら。
しかも霊夢さんは自分の考えを順序だてて他人に説明するのが、実はうまいです。
詳細は触れませんが、文果真報でも「霊夢の行動に疑いを抱く文」というよく似た状況があり、自分の考えを説明して文ちゃんを見事納得させています。実績がある!
なので説明下手ってことはないんです、霊夢さん。
そのはずが、霊夢さんはここで説明放棄!!
「……たまたまよ。機会があればいつでも」と”たまたま”退治していないだけと主張します。
何故? 自分の中にしっかり理屈が組み上がっているのに、どうして説明しないのか? 説明能力が不足してもいないのに?
考えられることは一つ、霊夢さんの理屈そのものが本心ではないことです。
それなら自分なりの理屈を説明しないことも分かります。
そして文ちゃんはそれまで「貴方は退治に動かないといけませんよね?」という姿勢で語っていたのに、自分が解決に動く、という方向で話が進んでいく。
これは……!?
4.霊夢さんの葛藤と美宵ちゃん退治
「妖怪なら問答無用で退治する博麗霊夢」像は近年、軟化傾向にあります。
鈴奈庵の恋文と怨霊回、求聞口授、茨歌仙最終話付近、そして酔蝶華の美宵ちゃんに対する反応などなど……。
『博麗の巫女としての役割』と『霊夢個人の感情』の間で葛藤する霊夢さんが書籍を中心に描かれるようになってきているのです。(茨は必見)
①「美宵ちゃんは妖怪」と知る→②退治の思考プロセスを取らなかったのも退治への葛藤があったと見ることができます。
しかし冒頭の8話あらすじで書いたように、霊夢さんは「でもお役目はお役目だから……」と使命を優先する素振りがあります。自分の肩に背負っている役割の重要性を理解しているんですね。
「退治しなきゃ」と考えた上で、①「美宵ちゃんは妖怪」と知る→②里の人間にもそれを周知させる→③退治の理屈を立てた。その過程で文ちゃんの協力を得ること前提。
これって自分が美宵ちゃんを退治するかどうかを文ちゃんに委ねてるような状況なんですよね。
そうなると文ちゃんが「腑に落ちない」と厳しく突っぱねるようなことを言ったのも単純な自分の協力する意義とは?の他に別の意味を感じてしまいます。
文ちゃんだって妖怪なのに、妖怪を妖怪退治の協力者に据えようとしている霊夢さんに、「巫女としてそれで良いのか?」と諫めたのではないか???
もちろん、文ちゃんがちょうど情報を募ってるからという都合のいい部分があったかもしれない。
それでも求聞口授では否定したがっていた「問答無用な妖怪退治への迷い」、を霊夢さんが文ちゃんに明かした=弱みを見せたのは凄いことですよ!
だからこそ「巫女としてそれで良いのか?」と暗に言われちゃうんでしょうけどね。
なんだかんだ文ちゃんを信頼している霊夢さんを感じ取れる。ここ、あやれいむポイントです。
5.文ちゃんの気遣い(9&10話)
上で終わらないのがこの3連話の破壊力。文ちゃんもしっかり応えてくれます。
霊夢さん「機会があれば、いつでも(美宵ちゃんを退治する)」
文ちゃん「まあ良いです。素晴らしい情報提供有難うございました。失踪事件の謎は劇的に氷解する事でしょう」
やばい。
ヤバイ。
YABAI。
これ!!!!!すごくないですか!???
何がすごいかと言うと全部で3つ!
- 「まあ良いです」→霊夢さんの葛藤を察知した(と思う)のに何も言わない
- 「素晴らしい情報提供有難うございました」→本来霊夢さんの理屈だった「文に情報提供=手がかりを与える」に合わせた〆方をしようとしてくれてる
- 「失踪事件の謎は劇的に氷解する事でしょう」→口では「巫女としてそれで良いの?」「退治しないの?」と非難めいたことを言っていたが、自分が何とかしようとしてる!!!
やばい!!!!
博麗霊夢さんに寄り添いすぎじゃない??!!!!??
文ちゃんが本気で巫女の仕事をしない霊夢さんを憂えて「ったくどうなってるんですか今代の巫女は~」なノリで今までの非難を浴びせていたとしたら、この展開はありえないわけです。
だってそれは霊夢ではなく『博麗の役割』を重視した物の見方だから。
本気で「巫女の役割を果たせ」「自分で退治しろ」と詰め寄るなら「まあ良いです」はおかしいんですよ。(霊夢さんに心の底から呆れたから自分で渋々動いた?うるさいっ!射命丸文はああ見えて情が深いんですよっ!)
しかも文ちゃん、「鯨呑亭に妖怪?大スクープ!」(8話)→「貴方(美宵)の正体を明かして潰すつもりでした」(10話)この変わりっぷり!
8話と10話の間にあるのなんて9話しかありませんよね……???
霊夢さんのために自分が動く射命丸文、めちゃくちゃありますよ。
(そしてこうなってくるといつも霊夢さんのポカを新聞記事にして笑って煽ってるのも警告や冷やかしとは異なった邪推をしてしまうんですよね)
【補足】10話のオチについて
霊夢さんったら文ちゃんに自分の弱みを見せて頼ってる……あやれいむじゃん。
文ちゃんったら口ではあんなこと言っといて霊夢さんのために動いてる……あやれいむじゃん。
などと言ってきましたが。
10話のラストについては少し考えたいです。
文ちゃんは結局美宵ちゃんのことは記事にしませんでした。
代わりに『連続行方不明事件の真相は飲みすぎによる幻覚が原因』と断定記事を書いたのです。
もちろん、嘘ですね。文ちゃんは霊夢さんから直接タレコミを受けたのでこれは意図的な嘘記事なわけです。
何故こんな記事を書いたのか? 真実を書かれたら漫画終わっちゃいますけど
これについて漫画内で明かされている理由は、文ちゃんにとって「妖怪専用鯨呑亭は面白い(都合のいい)場所なので潰すのはとんでもない」というたいへん個人的理由です。
おいおい、射命丸文! 可愛いのは我が身か!? 霊夢さんを裏切ったのか!?
あやれいむ敗れたり!
そんなノリを感じます。
ですがここはあやれいむフィルターを全開にして考えてみましょう。
- 文ちゃんは情報収集の場をゲット
- 美宵ちゃんは退治されずに済んだ
- 霊夢さんは美宵ちゃんを退治せずに済んだ
この3つが真実を伏せたことのメリットになります。
あやれいむとして大きいのはやはり、3でしょう。
文ちゃんが「失踪の真相は酒だった」と公にしたことで「人間に害をなす妖怪・美宵」はいないことにされました。
これは美宵ちゃんを保護すると同時に、
霊夢さんが妖怪退治に踏み切る必要がなくなることにも繋がるのです。
霊夢さんが「巫女の使命」と「自分の感情」に板挟みにされ苦しむこともなくなったんです。そんな妖怪はそもそもいないと周知されましたからね。
巫女の使命遂行としては困りますが、霊夢さん個人としてはこんな形に落ち着いてむしろ良かったんじゃないかな?
記事の訂正を文ちゃんに求めず、いつもなら「嘘だらけの記事」なんて罵倒するところを「腑抜け記事(=意気地なし)」と言ってましたからね。
霊夢さん個人を傷つけさせず、自分もおいしいところを持っていくという文ちゃんのしたたかで狡猾で、ちょっと優しい手腕があってこそ、10話のラストに繋がったんじゃないでしょうか。
結論:スーパーあやれいむ回だった!!!
以上!
最近は東方智霊奇伝もあやれいむの爆弾がすごいぞ!!!
【雑感】オメガアタックと光【萌え語り】
こんにちは。フォロワーさんがオメガアタックのことをTwitterでお話になっていて、触発された私も火がついちゃいました。
オメガアタック、良いよね……
そんなわけで今回の話題はオメガアタックです。これについては話したいことがいろいろあるので脇道に逸れることもあると思います、ご了承ください。(脇道に逸れるところは萌え語りとつけてあります)
オメガアタックの必殺技描写と使い手であるアルファさん、ベータちゃん、ガンマさんの関係性を照らし合わせつつ考えていきます。
※全部書いた上で見返すと後半の萌え語りが主題みたいになってます。
オメガアタックとは?
概要
まずは恒例の引用タイム。
「性質のまったく違う3つのシュートが交わるエルドラドが誇る最強のシュートコマンド。」(ゲームイナクロ)
「超絶パワーを持つ3人が同時にシュート。みなぎるエネルギーが、虹色に輝く!!」(イナズマイレブンGO 全選手名鑑3)
技説明に挙げられるくらいですからこれらキーワードには注目したいところ。
特にピックアップしたいのは「性質がまったく違う」、「3つ」、「虹色」になります。
初出のゲーム版イナクロでは「無属性・威力200(ゲーム中最大)」という破格の性能で登場し、その強力さも相まって秘伝書も存在しませんでした。
すなわちオメガアタックを自力習得できるアルファさん、ベータちゃん、ガンマさんのみが使うことを許された必殺技だったんです。(ミキシマックスで技を引き継がせることは可能)
これだけで特別感がモリモリ。かつて対峙した敵キャプテン3人にここまでの待遇を用意してくれるイナクロ、ニクいですね~! 大好きありがとう。
割と真面目な話、敵キャラをうまく拾っていって敵味方入り乱れながら物語後半を盛り上げていくイナクロのストーリー展開は熱くなります。
必殺技の描写
必殺技をお題にするなら触れなければならないのが技のモーションです。
モーションもね、とにかくね、最高なんですよ……。イナクロ43話をぜひ見ていただきたい。心のオアシス。
直撮りアニメ画像を差し挟みながら描写の細かい点を話していきたいと思います。
※基本直撮りなのはネット上の画像を使用して著作権侵害を犯すリスクを下げたいからです。画質悪いのはご了承ください
オメガアタックの流れ
①グルグルカットイン
ボールを背にした3人が順々に映し出される。3人とも動きが違うのが凝ってるしかわいいし大事だと思う。
②溜め→ジャンプ
3人とも違う動きでしゃがみ込み、大ジャンプ
③プリズムが展開、ボールを包む
ボールの周りにガラス片(?)が浮遊し合体。三角柱を形成してボールを包む
④3人同時にシュート
オメガアタック~!
シュートの軌跡が虹色に変化する。
ヒーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!(好き)
エピソードがある合体技ってさ、熱いよね!!!!!!!!!!
これらの必殺技描写、ゲームでもそのまんまです。
特に最初のボールを背にしながらのグルグルカット、ちゃんとアルファさん→ベータちゃん→ガンマさんを意識したモーションが組まれています。
アニメってゲームの必殺技モーションより派手になったり逆にぱっとしなくなったりがあるじゃないですか。
例としてはベータちゃんのダブルショットなんかアニメの迫力すごいし、逆にアルファさんのスピニングトランザムはゲームの動きのほうがスピーディーです。
アニメスタッフによるアレンジではなく、ゲームの段階からオメガ三幹部が使う合体技という認識が強く持たれていると言えます。この大技をぶっつけ本番で放てるなんて……。
プリズムの描写
オメガアタックのモーションといえばこれは外せないので別枠を設けて話します。
オメガアタックは3人が飛び上がったあと、ボールがプリズムに包まれる描写を挟みます。そして3人同時にボールを蹴りこみシュートの軌跡が虹色になる……というもの。
ボールを包むものの正体を「プリズム」と断定しているのはオメガアタックの絵コンテにその記載があるからなんです。ゲーム上のものとは別の必殺技の説明文でしょうか。
プリズムを通した光のように、虹色に〇〇する色鮮やかな3人合体シュート
「〇〇」の部分はあまりに文字が見づらくて判読不能でした。くそう。
気を取り直してプリズムってなに?って話に移ります。参考程度にWikipediaから引用します。
光を分散・屈折・全反射・複屈折させるための光学素子であり、ガラス・水晶などの透明な媒質でできた多面体で、その面の内少なくとも一組が平行でないものである。三角柱の形状をしたものが一般的である。(Wikipedia)
ふ、ふーん。分かるような分からないような。
光学素子ってなんですか。そう思ったので光学素子も軽く調べました。
光学機器や光学系を構成する個々の要素。レンズ・プリズム・反射鏡・フィルター・回路格子など。(コトバンク)
プリズムとはあのガラスの三角柱をよく思い浮かべますが、あれはカメラとか顕微鏡とかの部品(=光学素子)だってことでしょうか? そういう理解で良いのかな。謎なところで知識が増える。
重要なのはここから。プリズムには特殊な性質があります。
それはプリズムを通した太陽光(白色の光)は虹色になるという性質。
光の屈折率の違いからこんな虹色が生み出されるようです。綺麗ですね。
そしてこの虹色、オメガアタックとそっくりです。見間違えるはずもなく一緒、完全一致。なるほどね完全に理解した。
しかし本当に大事なのはこの先です。
プリズムを通した前後で見え方こそ違いますが、虹色に分化した光はもともと太陽光です。
オメガアタックのシュートの軌跡は虹色、その発生元はプリズム……。
オメガアタック=プリズムの性質と捉えるならば、プリズムで言う「太陽光」=オメガアタックで言う「オメガ三幹部」になりませんか?
オメガ三幹部と光の三原色
見た目上は「太陽光=オメガ三幹部」の等式が成り立ちそうというのは先ほどお話ししました。
次にオメガ三幹部が光とどう関連しているのか考えてみます。言うなれば補強です。
光の三原色
光の三原色をご存じでしょうか?
赤・青・緑の3色の光を重ねると白色になるというやつです。色の三原色とは別物。
ここで「プリズムに通した白色光は7色に分かれるのに、なんで3色重ねただけで白になるの?」と疑問が浮かびました。しかしこれは人間の色を感知する目の細胞の仕組み上の問題らしいです。(人間以外には「光のn原色」みたいに変わって見えるそうです。へー)
少し話が逸れましたが、この赤・青・緑の3色という点が大事なのです。
オメガのエンブレムカラー
何故ならプロトコル・オメガの各エンブレムには光の三原色が一色ずつ用いられているからです。
こんな感じ。
このエンブレムカラーに各チームのキャプテンを対応させると
- アルファさん→青色
- ベータちゃん→緑色
- ガンマさん→赤色
となります。
3人そろって光の三原色、つまり白色の光=太陽光となるのではないか?
萌え語り
オメガ三幹部で打つことの意味
……でここからは私見が盛大に入るのでもう考察ではなく解釈というか萌え語りになります。
あの、めちゃくちゃオメガアタック良くないですか???
オメガ三幹部が光の三原色のイメージを保有してるとして、彼らは普段からいがみあって協力なんてする気さらさらなかったじゃないですか。
ギル戦以前にムゲン牢獄でも部下たちと特訓してたようですが、3色重ならないと白にはなれない。そして青・緑・赤色を背負う(=チームのキャプテン)のはアルファさん、ベータちゃん、ガンマさんだけです。
きっとオメガアタックはあの3人だからこそ成功したんだろうなと。
あの3人が力を合わせなければ誰がシュートを打ちこもうが、プリズムが虹を生み出すことはなかったんだろうなと……。
そもそも3人の色合わせて白=太陽光って、なに世界照らしちゃうんですか……??????
あと力を合わせるとしながらも各自まったくバラバラな動きしてるのも良いんですよね!
<オメガアタックの流れ>でもお話ししましたが動きが3人ともバラバラなことがほとんどなんですよオメガアタックは。しかもそれはアニメオリジナルの演出ではなく、ゲームのモーションが源流になっている。
合体技のモーションってパートナー同士の動きが均一なことが多いです。例を挙げるとデスゾーンとかファイアトルネードDDとか。合体技は息を合わせるのが重要そうですし当たり前だと思います。
でもだからこそ、「性質のまったく違う3つのシュートが交わる」と説明されるオメガアタックには別な魅力を感じてしまいます。
オメガ三幹部が、それぞれの個性を保ったうえで力を合わせ放つからこそ、あの技には意味があるのではないかと思えるのです。
オメガアタックと数字
力を合わせると言えばオメガアタックは数字の隠し要素もありますよね。
エルドラド所属のエージェントの必殺技は「○○コマンド△△」+「本来の技名(機械音)」で構成されます。
オメガアタックも例外でなく「シュートコマンド24」と名がついています。
この数字24がですよ~~~~~!! いろんなオメガ三幹部にまつわる数字の集合体なのが熱い。
- ギル戦時の背番号合計 6+8+10=24
- ゲームでオメガ三幹部が覚える必殺技のコマンド数字の合計 1+3+7+13=24
故意でしょほぼ確実に。集大成だよこれは。
加えて本来の技名が機械音で淡々と告げられるところ、オメガアタックはオメガ三幹部の肉声!!!
3人の技じゃんこんなの……。
エンブレムカラーのその後
アルファさんが青色、ベータちゃんが緑色、ガンマさんが赤色を背負っているというのは上で書きました。
プロトコル・オメガはサッカーを消去することで世界の脅威・SSCを歴史から抹消するために作られたチームです。いわば、オメガのキャプテンマークを腕に巻く彼ら3人は「世界のため」なる公の思想を背負っていると取れるわけです。私はそう受け取りました。
この3色、ゲームイナクロEDで見られるオメガ三幹部の私服の色と対応しているんです。
EDの世界がイナクロIFの世界ではないかとの説も拭えないのですが、ここは素直にゲーム本編後の世界と見ます。
敵組織であったフェーダの2人、メイアとギリスとともにいることからオメガとフェーダのわだかまりはなくなっていそう。遊びにでも出ているんでしょうか。
そのプライベートな空間において各エンブレムカラーの私服を着ているという事実!
公のために背負っていたその色を、日常でも、しかも元・敵の子たちと一緒に遊びながら着ている……。エンブレムカラーがオメガ三幹部それぞれの色、個性としてカラーが根付いたのかと思うと拝まずにはいられない。
(泣)(泣)(泣)
EDの3人は「アルファ」、「ベータ」、「ガンマ」ですらないのかもしれない。
彼ら本来の名前のまま、笑いあっているのかもしれません。
「みんなが戦わないで笑ってる未来がいいよね!」
そうですね……そう思います。誰の言葉かわかんないけど。そう思います。
おわりに
書き終わった達成感とともに後半のオタク語りがすげえなと自分事ながらに思ってます。めっちゃ早口で喋ってそう。そこまで間違ってもないけど
真面目さが前半で吹き飛んじゃってあれでしたが、オメガアタックのあれこれについては割と語り尽くせたかなと感じてます。
オメガちゃんに関しては和解前のギスギスっぷりが残ってるのでまだまだ話の種がありそう。ギスギスミーティング会とかガンマさんが面白いんで取り上げたいですね。
何はともあれ、ここまで読んでくださってありがとうございます。お疲れさまでした!
アルファさんの「悔しい」について
ガンマさんを追いかけて8年以上経った私ですが、いまだに分からないことがあります。好きなキャラを調べるうちに周囲のキャラの内面も気になってくる経験、ありませんか? 原因はそこです。
アルファさんの感情が分からねえ……
表情はそこそこ出してくれるんです、特にネガティブな感情は。
でも分からんのです、アルファさんの内面が。
何考えてるかイマイチ分からないアルファさんの性格を今回は自分なりに掘ってみようかなと思います。特に「悔しい」の部分にしぼって見ていきましょう。
※長くなっちゃいました
アルファさんの概要
キャラ理解に大切なこと。それは一にも二にも公式設定。ということでアルファさんのプロフィールです。
「プロトコル・オメガのキャプテン。感情を表に出さずドライに任務を遂行する」
(ゲーム版イナクロ)
「時間に介入することを許されたルート-エージェント。サッカーを消去する任務を負うが、天馬の抵抗を受けて失敗…ムゲン牢獄へ送られた」
(イナズマイレブンGO全選手名鑑2)
「勝利してやっと、雷門に負けた時の悔しさから解放された。悔しさは、サッカー好きの証」
(イナズマイレブンGO全選手名鑑3)
設定としては通る! のですが、問題が。
アルファさん理解への高き壁、「感情はある」と「悔しいを知らない」の共存をどう考えるか。ここですね。
オメガの任務はサッカー選手をサッカーで打ちのめしてサッカー嫌いにさせることです。
感情に訴えかけないといけないので現場裁量が強そうですし、相手がどう感じるかを細かく把握できないといけません。その点はベータちゃんが優秀だと思いますね。(ごめんなさぁい取っちゃった♡)
指揮権まで持っているアルファさんが「サッカーで負ける→負の感情の芽生え」のプロセスを理解できていないと、イナクロ1話の「サッカーは痛い……辛い……重い……(以下略)」が陳腐になってしまいます。
台本読んでんのかとなる。だからアルファさんは感情のプロセスは曲がりなりにも知ってそう。
その前提で「悔しい」をピンポイントで理解できないとか、ある?
アルファさんは感情を表に出さないだけ=決して無感情人間ではない。
しかし「悔しい」は知らない。
加えて引っかかるのが「悔しい」を初体験するタイミングです。普通に考えて遅い気がします。
オメガ三幹部っておそらく一回は手合わせしていると思うんです。
三人のコードネーム自体に優劣があるかは分かりませんが、少なくともアルファさんにとって残り二人は実力的に格上です。当然、敗北の経験もあると思います。
そのはずが「悔しい」とは思わなかった。なので敗北以外の原因がある。
あの雷門戦に敗北とは異なる「悔しい」と感じる要素があった、と考えるのが妥当ではないでしょうか?
「悔しい」とは?
悔しいの定義
まず「悔しい」の意味を理解する必要がありそうです。アルファさんは「胸の奥がうずく、トゲのような感覚」と形容してましたね。
「思うようにいかなかったり、辱められたりして、失望したり、腹立たしく思ったりするさま。」(goo辞書)
「自分のしたこと、または、しなかったことが腹立たしくなる。残念だ。
(相手より自分が劣っていること、相手に負けたことなどに対して)不快である。しゃくにさわる。」(学研国語大辞典 第二版)
まとめると
- 自分の行動に負い目を感じている状態
- または他者と自分を比較して劣等感を覚えている状態
と言えますかね。
雷門に負けたのが悔しいとするならアルファさんの「悔しい」は後者になりそう。しかしそれでも謎は氷解しません。
私見ですけどアルファさんって2戦目(円堂と共闘した時)のほうがボコボコにされてた気がするんです。
時空の共鳴現象くん、顔を貸しなさい。
シュートも2回とも決まらずアームドでも競り負けてましたし(アームドの話はアニメ限定ですが)、劣等感由来の「悔しい」ならそこで覚えてもよさそう。
というかオメガ内での手合わせですでに感じてそう。
やっぱり不思議。
悔しい理由
そんなわけなので「雷門(過去人)に負けたから」は理由として100点ではないのかなと思います。
アルファさんは格上のベータちゃんガンマさん相手に堂々と接しています。一方の二人はそんなアルファさんを「生意気」と感じている。アルファさんは三幹部を一括りにして見ている。認識に齟齬がありそうです。
このあたりからアルファさんは実力比較のフィルターを通して相手を見ないのではないかと思います。
なので「格下の過去人に負けた」は悔しさの直接原因ではなさそう。
ですから天馬くんの回答は△ですね。(俺たちに負けて悔しかったってことじゃない?)
そしてアニメとゲームの展開を見返してみて気づきました。
通算3回目の試合、アニメもゲームも試合展開が同じなんです。
アニオリ展開も多い中で統一するには、理由がある。正確にはアルファさんが使った戦法が同じなんですね。
ずばり「試合時間ギリギリまで守備に集中して、最後に一点取って逃げ切る」戦法
圧倒的実力で蹂躙するイナズマイレブンの敵らしからぬ、悪く言って地味な戦法。
結論を先に言ってしまうと、この戦略を破られて負けたことが「悔しい」の引き金なんじゃないでしょうか。
アルファさんの戦法
2戦目までは普通に戦っていたアルファさんが急に戦略を変えたのは、議長からの最後通告が原因でしょう。確実に勝利を収められる戦い方を選択した結果があれというわけです。
実際、合理的だと思います。
- 最初は守備に徹する→雷門が痺れを切らせば隙をついて攻められる&試合を膠着状態にできる
- アルファさんのアームドシュートは一度も止められたことがない→決定力ある一撃として最適
雷門との対戦データを十分に活かした戦略です。ワンダバも「パラレルワールドでの対戦データがインプットされたようだ」と険しい顔で零していました。
これすごいのはアルファさんに渡されたのは過去の対戦データだけなんですよね。
そこから自分なりに作戦を組み立てて、しかも作戦は効果てきめん。
SDで「後半からは私が指揮を執る」と他リーダー二人に提言していたアルファさんでしたが、納得の戦略性を持っていますね。さすが指揮官。
加えてFWのアルファさんが自陣に戻ってまで防御に徹するあたり、目立ちたい意思もほぼないんでしょう。
アルファさんの行動原理って基本「任務遂行」ですし。(Fーアルファに限ってキャプテンがセンターFWじゃないのも彼らしいです)
派手じゃなくていい。堅実に、確実に勝つ。
アルファさんの戦略にはそんな「彼らしさ」が詰まってるんですね。現場指揮官としてわりと理想像では?
話が若干脇に逸れました。
ここまでの流れを整理すると、高い戦略性を持つアルファさんがつくった戦略はうまくいってたんです。
アームドシュートを止められるまでは。
そうです。アルファさんのアームドシュートは3人がかりのシュートブロック+必殺技で止められてしまいました。作画のパワーがあれば……
この一撃で仕留められると確信していたにも関わらずですよ。でないと自分がフィニッシャーになる作戦組みません。自己顕示欲薄いですし。
シュートを止められ、今までどんな不利展開にも不平を漏らさなかったアルファさんが初めて呻きます。
「何故だ……」
ここにアルファさんの「悔しい」の神髄がある気がします。
- 高い作戦立案能力・指揮能力があった
- 結果、守備に徹して最後に1点入れて勝ち逃げる作戦を立案
- 守備をこなすところまでは順調に進んだ
- しかし、最後の1点は決められず、カウンターされて敗北した
- 勝ち逃げされたのはアルファさん自身だった
なんてご丁寧な上げて落とす!!!!!
ザナッも大概だけどこれは可哀想すぎる……。
こうして見るとただ敗北した=任務失敗だけでなく、
考案した作戦が最後の最後で破られ、裏目に出たことが「悔しい」の原因ではないでしょうか。
自分の強みを活かしきれず負けたことがずっと尾を引いていたアルファさん……。
しかしそれもギル戦を通して解消されるんだから良かった良かった。
逆転勝利を収めただけでなく自分の能力を十分活かして勝てたことが、アルファさんの心を晴らしたんじゃないかなと思います。
ギル戦のアルファさんはオメガアタック警戒を先読みするなど相変わらずの戦術眼を発揮していましたし、神童先輩がオメガ三幹部の能力を把握して指示を出せたことも大きかったんじゃないでしょうか。
アルファさん……良かったね!(クソデカ大声)
おわりに
アルファさんはデータを踏まえて作戦を立案する能力に長け、戦略性に富むプレーを好むという個人的解釈に落ち着きました。
そしてその作戦が破られたり戦略上非効率にはたらく邪魔を入れられると不快に思ったりする。なかなか人間性を感じられます。
書いてて楽しかったです。アルファさんが一段と好きになりました!
射命丸文ちゃんの日と聞いたので好きなこと話す
本日7月23日、射命丸文ちゃんの日らしいですね!?
いったいどの辺が……??? としばらく考えました。
7(=文月)月23(語呂合わせでふみ=文)日、すなわち文文=文々! 文々。新聞!? こうですか!?
最初に考えた人天才というか執念がすごい。7月は文月なんで実質文ちゃん月間とは聞いてましたがこれほどとは。なんか元気もらえる。
とはいえ何にも用意できてないんだよ文ちゃんごめん。でも大事な推しキャラの日に爪痕残せないの悔しい。
語るか、好きなとこ。
好きポイント1・名前が良い
文ちゃんオタクは多分同じこと言う。
射命丸文(しゃめいまる あや)の名字から溢れるシャープさがかっこいいと思いきや「あや」ってふんわりした名前のギャップが可愛い。
絶対こういうこと言う。
射命丸って名字が謎。上司の飯綱丸さまと同じ字が入ってるのは関係あるんだろうか。
「射命」ってかっこよすぎない? あと物騒。儚で「打首獄門が当たり前なのに」とか言うあたり天狗社会でそういう経験があると見た。
文ちゃんの過去が暗く湿ってると私の性癖が喜ぶ。
好きポイント2・種族:鴉天狗
文ちゃんを好きになったタイミングよく覚えてないけどキッカケは多分これ。
小学校くらいのときから鴉天狗好きだったもんでそこに惹かれた可能性高し。
水木しげる先生の『鬼太郎』が原因。そっちの鴉天狗も組織だった種族で警察をやってた気がする。
あと単純に羽で空を飛べるところに憧れる。鳥はロマン。
好きポイント3・狡猾
もう本当、これ。性格悪いよね。大好きです。
性格悪くて自分の顔の良さを計算に入れたしたたかさを持ちつつ頭の回転が速いイケメンな女子(姉ちゃん系)が好きなんですがね、ドンピシャです文ちゃんおめでとう。
ベータちゃんと似てるよねなんとなく。なんとなくね。ベータちゃん好きで培われた土壌が花開いた感じ?
性格に関しては語りたいことでいっぱいありすぎで困る。
文ちゃんの性格の悪さって突き詰めた感じ狡猾さが目立つのかな。
思ってることと違うことをおくびにも出さずにぬけぬけと語るところ。天狗全般の特徴なんだろうけど文ちゃんは特にそんなイメージ。
相手の反応引き出したいから自分の対応を都度考えて先手打つことに楽しみを感じてそう(偏見)。一方で主導権握れないと嫌だから何考えてるか読みにくい相手にはペース崩されがち。
マウント取りたがり文ちゃん。うーんかわいい!
好きポイント4・プライド高い
かわい~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!
クソデカプライドかわいいね。プライド高い自体は問題ない(天狗だし)けど、時々自分自身の足かせにもなってるのが愛おしくてダメ。
酔で「妖怪は情緒に振り回される人間より合理的」とか言いつつ霊夢さんの梅酒奪ってるけどね、文ちゃんが言えた身じゃないだろ~~~!
強い人間上がりの妖怪がいないと修行しようとしないし(強いのに修行するのはプライドが許さないと思われる)、はたての新聞を素直に褒めないし(画期的な中身だと思えるだけの柔軟かつ客観的思考を身に着けているのに)、どこが合理的だよこの天狗!
思いっきし感情に振り回されている。人に素直にならないし話もおおむね聞き流す文ちゃんだけど、自分の声を一番ないがしろにしてる時がある。
不器用。ほんとに1000年以上生きてます? 絶妙な不完全さが可愛いのなんのですよ。
好きポイント5・自信満々
何故かいつも自信たっぷり。かわいい。ドヤ顔するよねすぐに。かわいい。
文ちゃんはめっちゃ強いし頭脳明晰なので自信あるのは分かる。
自信たっぷりと合わせてナチュラル上からムーブ決めて来るしな。鈴の世界滅亡の噂の回で「絶好調」と語るあのシーンとかもうね、ウッホホホホホオの気分。
文ちゃんは自信たっぷりに振る舞い、周りを見下しててくれ。そういう子が社会に縛られて上司の顔色窺わないといけないっていうポジショニングも完璧だよね。こういう子でもおそらくヒラだし社会の変わり者の立ち位置なのが最高。
何が言いたいかっていうと飯綱丸さまと至急絡んでください。
好きポイント6・顔・口調の使い分け
ある時は山の一員天狗、ある時は鴉天狗の新聞記者、ある時は社会派ルポライター。
コロコロと顔を使い分けて身の振りようを変える様がたまらない。それに合わせて口調も変えてるところがなー! 特にタメ口文ちゃんが好きです。
かなりガラッと変えるあたり強く意識して使い分けてると思われる。まるで人間。
でも中身は人外! 「あやややや」とかも意識して言ってるんじゃないだろうな??
天狗として動いてる風神録の第一声が「あやややや」だから素かもしれないけど。
文ちゃんは快活な敬語新聞記者みたいな扱われ方をよく見てきたから別方面の彼女を探求したいよね。
社会派ルポライターあやちゃんとお茶したい……。
好きポイント7・気質:風雨
これ!!!!!!!!
これ!!!!!!!!!!!
マイフェイバリット文ちゃん!!!!!!!
バイブルは緋想天!
最高なんですよほんと。先ほども言った「快活な敬語新聞記者」のイメージを大胆に崩しにかかるレベルの力だと思ってる。
作中において「気質に「風」を含むことは心のバランスの悪さが表れているから。しかし「晴れ」ていれば迷いはない。そこまで問題はない」と言われてる。
からの風雨なー!? 作中だと嵐とまで呼ばれる強さらしいなー!?
しかも大事なのはこのあと。この緋想天ストーリーでは各キャラの「気質」が本当に天気として実体化する現象が起きてて、天気がコロコロ変わるのをみんな不思議がるという話になってます。
もちろん文ちゃんの風雨も実体化することに。
そしたらどうですか、文ちゃんは自分の気質が強すぎて周りの天気を上書きしまくるので異変に気がつきませんでした!!!!
なんそれ!
文ちゃんの心持ち!!!
どんだけ風雨強いの!!!!?
それだけ心のバランスが悪くて迷いを持ってるんですか!?
(死亡)
自然の摂理でしょこの流れは。
文ちゃんが決して周りに見せない彼女だけの気持ちなんていくらでも抱えてそうだよね。その片鱗を感じ取れるということで大好きです。
東方緋想天良いよね……。
あっそうだ(突然)
ついでに「気質:風雨」にまつわる大好きエピソードがあるので〆に語ります。
物語は主人公博麗霊夢のストーリー。ここに文ちゃんが出てきます。ちなみに霊夢さんの気質は快晴。
いつも通り霊夢さんの快晴も上書きしていく文ちゃんですが、彼女の行く手を塞いだばっかりにボコボコにされます。
すると気質が弱まり、初めて風雨の気質が上書きされます。霊夢さんの快晴が広がるってことです。
文ちゃんは前述の通りボコボコです。しかも霊夢さんのナチュラル挑発を受けて喧嘩は買うぞ? のスタイルで戦闘に入ってました。
では負けた文ちゃんのセリフをどうぞ。
「久々に晴れるのを見たなぁ。晴れると気持ちが良いね」
そんなわけで文ちゃんの日ということで好きなところめいっぱい語りました。文ちゃんに合わせて7つ挙げた感じ。
書いてて楽しかったです。ブログ作るとこういう長文書くとき便利だよね。
ところで次は、8月6日ですね????????